いずれは自分も直面するであろう親の介護問題。あれ?介護って何をきかっけにはじまるのでしょうか?

いつかは自分の両親を介護しないといけないんだろうなあ…と漠然と考えていますが、介護のきっかけってどんなことから始まるのでしょうか?

以前、そろそろ介護が始まる前にやっておいた方が良いことについてはご説明しましたね。次は、介護がはじまるきっかけについて考えてみましょう!
介護が必要となった主な原因
厚生労働省「2022年(令和4年)国民生活基礎調査の概況」によると、現在要介護状態にある要介護者等介護が必要となった原因は下記の通りです。

※「その他」には、悪性新生物(がん)、パーキンソン病、呼吸器疾患、糖尿病、視覚・聴覚障害などを含みます

第1位の「認知症」はよく聞きますね。

第3位の「転倒・骨折」も要注意です。加齢による身体機能の低下から、反射的に防御動作ができず、年を取ると転倒リスクが高くなります。さらに、骨も脆くなり回復力も低下しているため、たった1回の転倒で入院することになり、入院中に動かないことから介護につながっていきます。

加齢や病気の進行で徐々に介護が必要になってくるパターンと、急な病気や怪我から介護が始まるパターンがあるんですね。
その他、配偶者が亡くなった・子と同居するために引越しをして環境の変化があった・悪徳商法に騙されてしまった、など本人にとってショックな出来事から無気力になってしまう「何かのきっかけから介護が始まるパターン」もあります。
同居している場合、ちょっとした親の変化などに気づき早めに対策を打つことができるかもしれませんが、別居の場合、このような異変に帰省した際に気づく・親戚縁者からの話で初めて知る、など発見が遅くなってしまうことも。まめに連絡をとり、普段の生活を把握しておく必要があります。
急にくる介護状態

そうは言っても、そんなに急に動けなくなったり、急に介護が必要になることがあるんですか?全然想像がつかないなあ。

入院を例にとってみましょう。安静状態が続くと、まず筋肉が減少します。寝たきりだと健康な成人であっても1週間で減少する筋肉量は非常にハイペースで、10~20%とも言われているんですよ!
入院や寝たきりなど、安静が長く続くことによっておこる様々な心身機能の低下のことを「廃用症候群」と言います。これは高齢者に限らず若い人にも見られますが、若者の場合はリハビリにより筋肉を取り戻し、改善していきます。ですが、高齢者の場合はそのまま寝たきりになってしまうことが多くあるのです。
また、先に見た「介護が必要になった主な原因」第2位の「脳血管疾患」は本当に急に起こります。仕事をしていたら急に父親から「母さんが脳卒中を起こして救急車で運ばれた、今病院」という連絡が来たという経験談も。脳梗塞や脳卒中となれば脳の損傷部分によっては体に麻痺が残り、半年ほど病院に入院してリハビリ生活をした後、退院と同時に介護がはじまるパターンです。
介護のサポート体制をつくる

介護をはじめるにあたって、どうやって介護をしていくかというサポート体制をつくることが大切です。
お住まいの地域の地域包括支援センターに介護保険の申請を行い、ケアマネージャーが決定した後に家族内で決めなければいけないことは主に下記の2点です。
・誰が主に介護を担うのか(主介護者)
・在宅介護か、それとも施設介護か

入院している場合は、病院のソーシャルワーカーがいろいろと教えてくれると聞きました!退院時にカンファレンス(会議)があって、病院のスタッフやケアマネ、家族が集まり、現在の病状や今後の治療方針・介護サービスの利用などについて話し合う機会もあるみたいですね。
介護保険の申請をしたら、ケアマネージャーにケアプランの作成をしてもらいます。ケアプランとは、いつ・どのような介護サービスを・どれだけ利用するかを決める計画のことで、本人の希望をもとにその希望を実現できるような計画をたてていきます(例:いつまでも自分の足で歩けるようにしたい→機能訓練に特化したデイケアを利用するなど)。
介護度によって1か月あたりの支給限度額(単位)が決められていますので、それに合わせて週に何回サービスを入れるのか決めていきます。計画にない介護保険サービスは利用できません。また限度額を超えてサービスを利用した場合には、超過分は介護保険の適用外となってしまいますので、10割自己負担となります。

どの施設をどのくらい利用するかは、介護を受ける側の希望を聞いて、ケアマネージャーが施設の相談員と相談の上、調整して決めてくれますよ!
今住んでいる自宅で一人で生活していくのは困難であったり、同居の家族が面倒を見ることができない・他に頼れる人がいない場合には、施設での暮らしを検討することとなります。一概に「老人ホーム」とされているものにも様々な形態の施設があり、公的施設か民間施設か、介護の有無、相部屋か個室かなどの要因によってかかる費用もそれぞれです。また、介護度によって入居できる施設も限られてきたり、医療的ケアが必要な場合は対応できる施設を選ばなければいけなかったり、予算も含め適切な施設を探す必要があります。残念ながら入居を希望してもタイミングによっては施設に空きがないこともあり、とりあえずで他の施設に入ったりショートステイを連続して使用しながら希望の施設の順番待ちということも。

入居となると月々の費用が一気に上がってきますね・・・
実際に介護している人の話を聞くのも◎

介護をするという日常にイメージがわかず、漠然とした不安があるという方も多いですよね。そんな時は、経験者のお話を聞くのも有効です。特に、実際に住んでいる地域で介護をされた方の話を聞くと、そのエリア独自の施策の話も聞けるかもしれません。
不安になると、体験談を読んだり経験者の話を聞いたり、何かを参考にしたいもの。介護の本を読んでみるもよし、お住まいの地域で開催している「ケアラーズカフェ」「オレンジカフェ(認知症カフェ)」などに参加してみるもよし、インターネットで個人の介護体験談を読んでみたり、介護施設のやっているブログをよんでみるもよし。
自分にあった方法で情報収集をしてみると、自分の置かれている状況で介護を行うヒントも見つかるかもしれませんね。

今の時代はSNSで発信している個人の方も多いので、参考にできる話も多そう!
介護離職だけは絶対に避けて!

遠く離れた実家の両親が急に介護状態になってしまい誰も見てくれる人がいないから、仕事を辞めて実家に帰ろうかな・・・なんて言っているそこのあなた!絶対にダメですよ!!
仕事をしながら家族の介護をする方を「ビジネスケアラー」と最近では呼ぶそうです。高齢化に伴い、仕事をしながら家族の介護に携わる人の数も年々増加しています。
介護離職者を減らすため、国でも様々な施策を講じています。最近では、令和7年4月から育児・介護休業法の改正を段階的に行っており、介護休暇を取得できる労働者の要件緩和や、会社が介護離職防止のために雇用環境の整備措置を講じること・介護離職防止のための労働者への情報提供等が義務化されました。
また、離れた実家にいる親の介護をする方法もITの進化により増えてきています。例えば「見守りサービス」。警備会社が運営している駆けつけサービスや、気軽に使える生存確認アプリ、センサーやカメラで確認を行えるスマートホームサービスの充実など、遠く離れた実家でもコミュニケーションをとりやすくなっているようです。
さらには、自分の家の近くの施設に親を呼び寄せて介護を行うパターンも増えているとか?
行政の後押しやITの進化もあり、ビジネスケアラーを取り巻く環境は以前と比べ変わってきているはずです。周囲の協力も得やすくなっていると思いますので、周りの助けを借りながら、今の仕事を続けながら介護ができるといいですね。

以前も介護離職については勉強しましたね!
おわりに
介護が始まるきっかけや、その場合にどんなことを考え決めていく必要があるのか、なんとなくイメージはつきましたか?漠然と「介護」といってもはじまらなければわからないですし、最初は何をどうしていいのか・右も左もわからない状態です。
介護初期の不安や心配は一人で抱え込まず、親戚・友人や会社の人など身近な人から、ケアマネや地域包括支援センターなどの役所・利用する介護施設のプロなど、経験者に相談してみることで解決することもあります。
上野原の介護のご相談はあい里まで!お電話やメールフォームから、皆様のご相談をお待ちしております。




