要介護状態目前?!フレイルって何?

初心者ちゃん

寒くなると出かけるのが億劫ですね~。新型コロナウイルスもまた流行中ですし、家から出ない冬になりそうですね。

ケアマネ

自粛ムードとは言っても、動かないことで筋肉が衰え、高齢者の健康に大きく影響を与えることがあります。高齢者は特に、「フレイル」という要介護状態の一歩手前になってしまいますよ!

初心者ちゃん

え、「フレイル」って何ですか?!

今回は、フレイルの状態や予防方法について見てみましょう。

フレイルって何?

フレイルとは「加齢とともに心身の活力(運動機能や認知機能等)が低下し、生活機能が障害され、心身の脆弱性が出現した状態」とされています。

ケアマネ

健康な状態と、日常生活でサポートが必要になる介護状態の中間を意味します。

実際に、このコロナ禍の外出自粛による筋力低下が原因で、自宅で転倒し救急搬送される高齢者が増加しているというニュースもあります。

フレイルになると、どんな症状が現れるの?

フレイルになると、具体的にこれといった症状がでるわけではありません。
しかし、身体能力の低下が顕著になり、死亡率が上昇します。例えば、病気にかかりやすくなったりするのです。

身体能力の低下が顕著になると、転倒して骨折につながったり、風邪をこじらせて肺炎になったり、入院することにもなるかもしれません。そして、入院をきっかけにフレイルから寝たきりの状態・介護状態へとなる可能性が高くなってしまうのです。

フレイルの基準は?

下記の3項目以上当てはまる場合、フレイルと診断されます。

  • 体重減少                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              
  • 疲れやすい
  • 歩行速度の低下
  • 握力の低下
  • 身体活動量の低下
ケアマネ

フレイル上記のような身体的な変化はもちろんですが、気力の低下など、精神的なものも含まれます。

初心者ちゃん

たしかに、気力が低下して何もやる気が起こらないと、食べる意欲がなくなって体重が減少したり、動く気にならなくて筋力が低下したり、悪循環ですね。

フレイルを防ぐ3つの方法

十分な栄養を摂る

高齢者の食生活の特徴として「買い物・料理が面倒になる」「同じものばかり食べる」「食事そのものへの関心が薄れる」「食生活が単調になる」「食事の回数が減る」ということが挙げられます。

これが続くと「低栄養状態」となり、筋肉量や筋力の低下・免疫機能の低下・認知機能の低下など、結果として寝たきりなどの状態につながるのです。

特に、体をつくるタンパク質を摂取しましょう。

ケアマネ

食事から栄養摂取できることが望ましいですが、健康食品を活用しながら不足している栄養素を補えるといいですね。

※現在服薬している薬との相性もあるため、サプリメント等を飲み始める場合にはかかりつけの主治医や薬剤師に相談してからにしましょう

適度な運動をする

運動とはいっても、ダイエットや脂肪燃焼のためのものとは違い、加齢による筋力低下からくる腰痛やひざ痛・転倒などを予防するため、筋肉や骨を刺激することが目的となります

身体ひとつではじめられるウォーキングをはじめ、今ではYouTube等で高齢者向けの体操も多数公開されているので、手軽なものから試して習慣づけをしていくといいでしょう。

ケアマネ

住んでいる地域の公共施設もおすすめですよ!「○○市 体育館」と調べてみると、近くの公営の体育館がでてきます。トレーニングジムが格安で利用できたり、エクササイズの教室もジムに通うより安く使えるので、手軽にはじめてみたい人におすすめです。

初心者ちゃん

ご近所の友達もできそうだし、試してみる価値ありかも!

人との交流をもつ

友人・知人との交流をしている方の方が、長く健康でいられることはご存知でしょうか?具体的には、週1回以上他者との交流をもっている人の方がそうでない人と比べ、活動能力障害や死亡リスクが低いことがわかっています。

年齢を重ねると配偶者や友人など親しかった人たちとの死別も増え、社会とのつながりも減少していきます。また、その喪失感をきっかけとして、生活不活発となり、食欲低下・栄養の偏り・筋力低下など様々な症状が見られるようになります。

人との交流は、考えを言葉にすること・相手の話にあわせて返事をすること・言葉だけではなく視覚情報からも相手を読み取ることなど、脳を刺激することにつながります。

ケアマネ

人や地域とのつながりを作るにも、様々なタイプの活動がありますよ。
例えば「シルバー人材センターに登録してみる」「児童の見守り活動に参加する」「カルチャースクールに通う」「習い事を始めてみる」「運動系のサークルに参加してみる」など、自分に合った活動を探してみましょう!

おわりに

介護状態の手前の段階であるフレイルについて、理解できましたか?初めて聞く言葉かもしれませんが、実態は要介護の手前です。いつまでも健康で自立した生活を送れるよう、フレイル予防を心掛けてくださいね。

ケアマネ

いつも同じものを食べている、いつも同じ生活パターンを過ごしている方は、フレイル予防だと思って新しいことにチャレンジしてみてください!何歳になっても、はじめてのことはわくわくするはずですよ!