
どうやら近所のおばあちゃんが認知症になっちゃったみたい。何度も同じ話をするので、コミュニケーションに疲れてしまうことがあって、なんだか後ろめたいです

介護状態の方の中には、認知機能の衰えから話の内容がかみ合わなかったり、言語障害があってうまく聞き取れなかったり、うまくコミュニケーションがとれない場合もたくさんありますね。
コミュニケーションの難しさだけではなく、介護では悩むことも多く、様々なストレスがかかることがあります。今回は、介護者のストレスをどう解消していくのか考えてみましょう。
介護ってどんなストレスがある?
介護と一言で言っても、移動介助から食事介助、就寝介助、見守りなど様々なものがあります。具体的に、どのようなストレスがかかってくるのでしょうか?
介護を分担する家族がおらず、すべて1人でやらなければいけないと、誰にも介護の悩みや不満などを相談できずにため込んでしまうことがあります。この場合、身体的な負担だけではなく、精神的にもストレスがかかってきます。
要介護者の介護度が高く、見守りや介助が必要な場合、1人の時間をとることが難しくなります。自分の生活のペースが乱れ、自由に行動できずにストレスが溜まります。
車椅子からの移乗で腰を痛めたり、寝ている時でもトイレに起こされることがあり、睡眠時間を確保できないなど、慢性的な疲労や睡眠不足がストレスの原因になります。
介護が始まると、自宅に介護用のベッドや車いす、またおむつやパットなど介護用品が必要になってきます。今まで以上にお金がかかり、また介護者も働いていた仕事をセーブする必要があるため、収入が減ると、金銭的な不安を抱える方もでてきます。
ストレスをためないためには?
介護ストレスを抱えこまないためには、どのように解消していけばいいのでしょうか?
1人で抱えこまず、協力者をつくる
全部を完璧に1人でやろうと思わないことです。兄弟姉妹・家族や介護保険サービスを上手に活用し、無理なく続けられるように自分の負担を軽減しましょう。

ケアマネに相談する
介護の悩み・不安はケアマネージャーに相談すると良いでしょう。現在のケアプランを見直し、より適切な介護保険サービスを追加で提案してくれるかもしれません。

誰かと介護の悩みや愚痴を共有する
ありきたりですが、悩みや愚痴は誰かに話をした方がすっきりします。周りの友人知人で同じような境遇の方と話をしたり、身近にいない場合には自治体や近くのイベントなどに顔を出してみましょう。地域で「認知症カフェ」を開催しているところも多くあります。

レスパイトケアができる介護サービスを利用する
ショートステイや訪問介護・看護サービスを利用し、介護をする家族から介護の負担を減らすこともできます。※ショートステイとは、短期間の間、要介護者が老人短期入所施設や特別養護老人ホームに宿泊するサービスです。最短1日~最大30日連泊することができます。


愚痴を言ったり休むことは悪いことではありません!長期にわたる介護生活を続けていくために必要なことだと思って、ポジティブに休憩してくださいね。

介護を受ける方もする方も、介護の相手が家族だと強く当たってしまったりするもの。施設や人の手を借りる事に罪悪感を抱く方もいらっしゃいますが、他人の手を借りる方が喧嘩にならなくて良いという意見も多いですよね。
別居の家族だって悩んでいる

同居や近所に住んでいて主で介護をしている家族の方が1番大変だとは思うのですが、別居のご家族の方でも「自分にできることはないのかなあ」と悩んでいる方もいらっしゃるんだとか…

そんな時はお金とネットを使いましょう!
「介護に関わりたいが、たまにしか来れないので関わりづらい・・・」
「協力する気持ちはあるのだが、何をしていいのかわからない」
「介護が必要な家族の近所に住む兄弟姉妹に任せきりになってしまっている」
遠方に住んでいて、家族の介護になかなか協力できない場合はどうしたらいいのでしょうか?離れて暮らしているお子さんなど、こんな悩みをお持ちの方も多くいらっしゃいます。そんな時はお金とネットを使いましょう。例えば、必要な介護用品を聞いてネットで手配するなど、少しでも主介護者が楽になるよう手配に徹するのも1つの手段です。
また、1番大変なのはやはり主介護者なので、その人の気分転換になるようなことをしてみるといいのではないでしょうか?例えば、家事や介護を代わって遠出を促してみたり、おいしいものを送ったり、電話で話を聞いたり、一緒に住んでいなくてもできることはたくさんあるのではないでしょうか?

定期的な訪問日を決め、主介護者に代わって介護・見守りをできる日を作り、主介護者が息抜きできるようスケジュールを組む。

段差の解消や手すりの設置など、バリアフリー化はできる限り済ませ、同居でなくても安心して生活を送れるようにしてもらう。

ちなみに、1番嫌がられるのは「日頃の介護をまかせっきりにするくせに、たまに顔を出した時にあれこれと口出しすること」です。自分たちなりの介護生活をうまく回せているなら、口出しは厳禁です。
その代わり、助けを求められた場合はすぐに支援してあげてくださいね!
最後に

真面目な方ほど、介護が完璧にできないことや、ネガティブな感情を持つことを自分で責めてしまいがちですが、介護は長期戦です。

「私が頑張ってないだけ」「やればできるから、もう少し頑張らなきゃ」と自分を責めずに、周囲を巻き込みながら自分が続けていける介護を模索していくことが必要なんですね。
主介護者の世代は働き盛りの方が多いのも事実。体調を崩して介護だけではなく、仕事や子育てなどもできなくなっては元も子もありません。ご自身が続けられるちょうど良い塩梅を探しながら継続していけるよう、肩の力を抜いて向き合ってみてはどうでしょうか?
あい里では介護相談も随時受付しております。介護に関する不安や相談などがあれば、お気軽にお問合せください!